こんにちは。ライターの鞍田恵子です。
第1回目は「レイアウト」をテーマに、住みやすい部屋づくりについてまとめましたが、今回は「収納・片づけ」について書いていこうと思います
収納というと、さまざまな収納テクニックを駆使してモノを収めるというイメージがありますが、私が実践している収納は、詰め込みすぎず「ゆとりを残す」収納です。すき間にモノを詰め込んだり、モノが増えるたびに収納ケースを買い足したりすると、どんなにきれいに収納しても、結局、モノが増えてリバウンドしてしまいます。
「ゆとりを残す」ために、まずは上手にモノを手離すことから始めましょう。
人物紹介:鞍田恵子(エディター/ライター)
ランジェリー専門誌、メンズストリートファッション誌の編集を経て、2002年に独立。
現在は、インテリア、ハンドメイド、ライフスタイル系の雑誌、
ムック、書籍を中心に、編集、ライター、企画、構成、ディレクションなどを行っている。
http://blanc-factory.com
目次
1、不要品を手離し、モノの定量を決める
まず、しまってあるモノをすべて1つの場所に出し、いるモノかいらないモノかに仕分けてみましょう。
「使うかもしれない」よりも「いま使っているかどうか」で判断するのがポイントです。どうしても迷ってしまうときは「一年以上使っていないものは手離す」と、自分でルールを決めるといいかもしれません。
最初は迷っていても「自分は何に執着しているのだろう」と向き合うことで、徐々に手離す基準ができてきます。
「捨てなくてはならない」と思うと、心が痛んで捨てられないものですが、手離すというのは、単に捨てるだけのことではありません。オークションやフリーマーケットに出したり、人にプレゼントしたり、リサイクルショップに売ったり、捨てる以外にも、不要なものを処分する手段はあります。不要なモノを売って、お小遣いが入ってくれば、モチベーションもアップしますよね。
また、いただきものを処分できない人も多いようですが、私は、いただいたものはすぐに開封し、使ったり、人にあげたりしています。
いただいたものを人にあげるなんて...と思う人もいるかもしれませんが、しまいっぱなしにすることで、劣化させてしまったり、流行遅れになってしまったりしては、結局、捨てるだけで、大切にしているとは言えません。
自分では買わないブランドものの入浴剤や海外のお土産の石けんなどは、もったいなくてなかなか使えなかったりしますが、自分のために使ってみると、贅沢な気分が味わえますよ。
仕分けられたら元に戻していきますが、このとき必ず使う場所に収納しましょう。
使う場所と収納場所が離れていると、片づけることにストレスを感じ、モノが散らかる原因になります。
このようにして、モノの定位置と定量を決め、決めた量をオーバーしたモノは手放すという習慣をつけていけば、自然と部屋はすっきりと保たれるようになります。
モノを部屋に溜め込んでしまうと、心の中にずっと存在した状態になります。
モノを手離すということは、部屋がきれいになるだけでなく、心がすっきりして開放感が得られるので、ぜひ実践してみてください。
2、詰め込みすぎない8割収納がちょうどいい!
出しっ放しのモノはなく、きちんと片づいているように見えても、収納場所にモノを詰め込みすぎていると「探しモノが見つからない」「必要なモノがすぐに取り出せない」など、生活するうえで不具合がたくさん起こるようになります。
見えないところもすっきりと、8割収納を目指しましょう。
モノをギュウギュウに詰め込んでしまうと、出し入れしにくく、どこに何があるか把握しにくくなります。ゆとりのある収納は、見た目がすっきりして気持ちいいだけでなく、掃除もしやすくなるのも魅力です。
また、ゆとりを残しておくことで、モノが増えたときの一時置き場にもなります。
クリーニングに出す前の服、いただいたモノ、一日の終わりに片づかなかったモノなどを一時的に置けるので、時間のあるときに片づけられて便利です。ただし、あくまで一時置き場なので、放置するとモノが増えてしまいます。週1回は見直すようにしましょう。
また、風水では収納スペースにゆとりをもたせると、良い運気が入ってくると言われています。
モノをガサゴソ探すことがなくことで、心にもゆとりができるので、それだけでいいことありそうな気がしますよね。
8割りというのは、あくまで目安。
私は、見えない収納は7割、引き出しの中は5割、見せる収納は2割を目指しています。肝心なのは、数字ではなくゆとりを残すことです。
3、便利な収納グッズを活用
見えないところにわざわざお金を使うことはありません。
私は、買い物したときの紙袋を、収納ケースの仕切りに使っています。
ここでは、タイツとソックスを仕切るのに使っていますが、冷蔵庫の野菜室の仕切り、洗剤や調味料の収納などにも使えます。
どんどんたまっていく紙袋を再利用できるうえ、汚れたり破れたりしても気軽に取り換えられて便利ですよ。
[作り方]
- できるだけ丈夫な紙袋を用意します。
- 持ち手を取り外します。
- 収納場所の高さに合わせて、バッグの口を内側に折り込みます。
- こまごましたモノを入れ、収納ケースの仕切りにします。
また、見せる収納にはいろいろなカゴを使っています。片づけや収納が苦手でもカゴを使えば簡単にすっきり見せられ、インテリアのアクセントにもなります。持ち手つきのカゴは持ち運びしやすく、フタつきのカゴは重ねられて便利です。中身を見せたくなければ、キッチンクロスなど布を掛ければ、おしゃれに目隠しできますよ。
出しっぱなしになりがちなアダプターやコンセント類は、木箱に入れてオーディオラックの下に収納しています。
オーディオラックの下にはまだモノを置けるスペースがありますが、ここにもあえてゆとりを残しています。こうすることで、自分にとって心地よい空間をキープできて、掃除もしやすくなります。
さいごに
まとめると、
- 決めた量をオーバーしたモノは手放す
- 8割収納でゆとりを残す
- 片づけが楽しくなる収納グッズを活用する
この3つを紹介しました。
自分なりに「収納・片づけ」のコツを書いてみました。最初は、私も手離すことに抵抗がありました。けれど、実践していくうちにモノへの執着がなくなり、持っているモノが把握できているので、無駄な買い物をしなくなりました。
年末の大掃除で、家中のモノを出して元に戻しましたが、捨てるものがほとんどなかったことに自分でも驚きました。
家中を一気に片づけるのはむずかしいと思いますが、まずは使っていないモノを手離すことから始めてみませんか?
次回は「見せる収納・飾り方」をテーマに、ディスプレイのコツについて書いてみようと思います。