こんにちは暮らしっく不動産の門伝です。

さて、今日は不動産賃貸の「広さ表記」について書いていきたいと思います。
「20m²以上で探しています」とか「6畳以上の部屋は絶対」とか、部屋探しの一つの基準になるのが「広さで」です。
本来は厳格にルール決めされているものですが、賃貸ではかなり曖昧になっています。
どのようになっているのか、実際の事例を上げながら解説していきます。

1. 広さは専有面積が表記されます

不動産で部屋の広さと言ったら「専有面積」のことを指します。
「専有部分」の面積が「専有面積」です。

「専有部分?」「専有面積??」という人も多いと思いますので、少し詳しく解説します。

1-1. 専有部分

まず専有部分の説明から入ります。

専有部分(せんゆうぶぶん)は、区分所有権の目的たる建物の部分をいう。区分所有権とは、一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものであって、法令(日本では建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」))によって、それぞれ個別の所有権の目的とされるもの(同法第1条、第2条第3項)をいう。分譲マンションの各室などがこれにあたる。英語には、exclusively-owned area と訳される。

wikipedia より引用 「専有部分」

簡単に説明すると、自分専用で自由に使える部分ということです。 (自由と言ってももちろん範囲がありますが。)
アパート・マンションでいうところの自分の借りている部屋がこの専有部分にあたります。

これに対して廊下や階段、自転車置き場、ゴミ置き場などは共用部分となります。

このように集合住宅(アパート・マンション)は、このように「専有部分」と「共有部分」から成り立っています。

1-2. 専有面積

専有部分の内部空間の床面積を計算したものが「専有面積」です。

面積の計算方法は2つ。
「壁芯計算」と「内法計算」です。

一般的には壁芯計算されたものが、不動産の「専有面積」として使われています。


と、やや難しい内容になりましたが、難しいのはここまでになります。

2. バルコニーは含まれません

広さ表記は「専有面積」で表記されることになっています。
ベランダ、バルコニーがある場合、これは専有面積に含まれません。
法律的にバルコニー、ベランダは「共用部分」とされています。

ただ賃貸不動産の世界では、このあたりがかなり曖昧です。
平気でバルコニー面積を入れてくる不動産屋さんもいます。

3. バルコニーを含んで表示している例

不動産賃貸 面積 うそ

赤で囲ってある部分にこの物件の面積が記載されています。
「面積 約24.30m²」。

ん? 「約?」

このように「約」と記載がある場合は少し怪しいと思っても良いです。
不動産業界では「約」はあまり使いません。

東京のマンションの例でいうと、1m²の広さで売買で50万、100万とか、賃貸でも1m²で3,000円,5,000円と、面積は価格に大きく影響します。
賃貸では、ときどき「約」を見かけることもありますが、売買ではありえません。 

ちなみに分譲マンションであれば、分譲販売時のパンフレットに平面図が入ります。
今回の物件は、分譲マンションに当たるのでこちらの資料もあります。

サンパティオ高田馬場 平面図

右上の方に住居部分の面積「住居専有面積」の記載があります。
このマンションのワンルームは基本的に「E1タイプ」か「E2」タイプになります。
よって専有面積は21.58m²と記載することが不動産広告のルールになっています。

このようなことから、先ほどの「約」と表記されていた図面は「虚偽表示」、うその記載ということになります。
賃貸ではこのようなことが結構多いです。

本当はこのように記載します。

サンパティオ高田馬場 事務所※こちら実際に現在募集中です!(終了しています。)

最後に

不動産広告のルールは厳格に決められていますが、今回のように賃貸はルール違反している不動産屋が多いです。
「あれ?思ったより狭いな」と思った時は、基本的に自分の直感を信じたほうが良いと思います。
それだけ賃貸の広さ表記は曖昧なものが多いです。

Don't think Feel !

by Bruce Lee

「考えるな、感じろ!」。
ブルース・リーの名言です。

広さがあっても、有効面積でない場合もあります。
この辺りは「考えるな、感じろ!」との言葉通り、自分の感覚で選べると良いと思います。

今日はこのあたりで!