今回は賃貸の契約との時に必要となる「保証人」について解説していきたいと思います。
保証人のという意味は日本語でいうと2つの意味があるとのことです。
(wikipediaより引用)
不動産の保証人というのは、1の「民法では、保証債務を負う人をいう。」の方になります。
今回民法も関わってくるので、できるだけ分かり易く解説していきたいと思います。
1. 保証人ってなに?
不動産の保証人というのは「保証債務を負う人」をいいます。
保証人
保証人とは、主たる債務者がその債務を履行しない場合に、その履行をなす債務(保証債務)を負う者をいう(446条)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/保証人
wikipediaより
簡単に説明すると、契約者が何か問題(家賃滞納、部屋の設備を壊した)を起こした時、契約者の起こした問題に対して責任を持つということです。
契約者が家賃払えなくなった→保証人さん払ってね。
契約者がトイレ壊して弁償しない→保証人さん弁償してね。
簡単に説明するとこんなところです。
2. 賃貸の契約でどうして必要なの?
まず賃貸の契約でどうして「保証人」が必要になるのかというところから。
家賃が払えなくなった時の保証ためです。
「家賃は絶対払うので大丈夫ですよ!」と考える人もいるかも知れませんが、将来何が起こるかは誰も分かりません。
万が一の事態を考えて、家賃を回収できる先をもう一つ確保したい。
そのようなことからこのような慣習になっています。
※後で説明がありますが、世界的にみるとオカシイということで、民法が改正される見通しです。
3. 賃貸では「連帯保証人」が必要
不動産賃貸契約で必要とされる保証人は、「連帯保証人」です。
保証人は、責任も重さによっていくつか種類があります。
その種類についてみていきましょう。
2-1. 保証人の種類
- 保証人
- 連帯保証人
- 根保証人
- 物上保証人
このように4種類のあります。
それぞれ「どこまで保証すべきか」や「債務責任について対抗できるか」などが決まっています。
ちょっと難しい話になるので、この辺りで留めておきます。
3. 連帯保証人の責任
連帯保証人の責任は重いです。
契約者が何か問題を起こした時は、契約者と全く同じ責任を負うことになります。
「契約者が悪いんだから、まずそっちに言ってよ」ということはできません。
民法の言葉で難しく言うと「催告の抗弁権と検索の抗弁権が無い(452条、453条)」という状態です。
4. 誰になってもらうか
親や兄弟になってもらうのが一般的です。
逆の立場でいうと、知人、友人の連帯保証人になるのは辞めておきましょう。
3で解説した通り、かなり重い責任を背負うことになります。
5. 連帯保証人の収入
不動産賃貸の連帯保証人の場合、その物件の家賃が払えるほどの収入というのが条件になります。
30、40代になってくるとご両親が退職されていて、収入が年金のみという場合があります。
この場合は入居審査が通りにくいです。
年金以外に収入があればその証明(課税証明書など)を持って審査に臨めますが、年金だけの場合は別の方(ご兄弟など)で用意をお願いすることが多いです。
また大学生などが賃貸物件を契約する際、連帯保証人の設定で悩む人が多いと思います。
父親が契約者になると、他に連帯保証人を探さなくてはなりません。
母親が仕事をしていない場合、パートなどで収入が低い場合などは一番困ると思います。
この場合、兄弟もしくは親戚にお願いすることが多いでようですが、すぐにお願いできるか分からないという場合もあります。
学生で部屋を探す場合は、このあたりの準備をしておくと良いと思います。
6. 必要書類
大半の不動産賃貸契約が以下の3つとなっています。
- 連帯保証人承諾書 (署名、実印での捺印が必要)
- 印鑑証明
- 収入証明
6-1. 連帯保証人承諾書
ほとんど不動産屋がこのような書式になっています。
内容を確認して、署名、実印で捺印をします。
6-2. 印鑑証明
先ほど連帯保証人承諾書の実印確認のために、印鑑証明の原本が必要になります。
印鑑証明は区役所、市役所などで発行できます。
役所で「実印登録」をしていない場合は発行できません。
登録していない人は印鑑を持って行って登録をしましょう。
そんなに時間はかからずに登録できます。
6-3. 収入証明
申込書通りの収入があるのか、収入証明を求められることもあります。
源泉徴収票、課税証明書などになります。
給与明細などでは受け付けてくれない場合もあるので確認をしましょう。
不動産屋や物件によっては、連帯保証人は提出しなくても良いケースもあります。
7. 保証人が立てられない場合
保証人を頼める人がいないので、物件探しが大変だ...と思う人もいるかも知れませんが、心配は不要です。
今は保証会社(家賃保証をする会社)を取り入れている不動産屋が多いので、ほとんど物件が保証人不要でも契約ができます。
8. 最後に
今回は連帯保証人について解説してきました。
連帯保証人の責任の重さから、いざ頼むとなると探すのに時間がかかるケースもあります。
申込時にバタバタして、せっかくの気に入った部屋を逃してしまったなんでことがないように。
「連帯保証人を誰に頼むのか」という準備もしっかりして、部屋探しに臨むとよいと思います。