こんにちは暮らしっく不動産の門伝です。
ここのところ忙しく(言い訳ですが、、)ブログが1ヶ月ぶりの更新となってしまいました。
(お問い合わせもありがたいことで多数頂いております。順次対応しておりますので少々お待ち下さい)
さて、札幌の不動産業者の爆発問題がいろいろ波紋を呼んでいるようです。
消臭代1~2万円取ってスプレーせず? 処分後に爆発(朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASLDL64FWLDLUTIL054.html?iref=comtop_8_03
今晩、ヤフーのトップニュースにもきていまいしたね。
爆発の映像を見ましたが、死者が出なくて本当によかった。
怪我された方、被害に合われた方はどうぞお大事に。
この時期札幌は寒いですよね。(私、今年の3月に行きました。ジンギスカン最高です!)
早い回復、そして復旧を願います。
さて、今回はこの「消臭代」について書いていきたいと思います。
消臭代は不動産賃貸の抱き合わせ商法
「消臭代」についてわからない人もいるかと思いますので、まずは簡単に説明を。
入居前に消臭、除菌、抗菌の作業工賃として支払うものがこれに当たります。
金額としては1万円から2万円ほどが相場となっています。
「消臭代」が募集図面に書いてある場合は、抱き合わせ商品として付いてきます。
お客さんがリクエストして頼むもの、と思う人も多いと思いますが、そうではなく抱き合わせとして半ば強制的に抱き合わせて契約されることが多い商品となっています。
簡単に言うと「不動産賃貸の抱き合わせ商法」です。
厳密に言えばNGなんですけど、グレーゾーンとしてまかり通っている。
これが現状です。
作業内容として、どのようなことをしているのか。
これについては、そのような業者と付き合いがないので分かりません。
謎のベールに包まれている。 そんなイメージです。
もし今回のニュースで取り上げられている、スプレー缶の散布だけだったとしたら。
顧客満足度はかなり低いものだとは思います。 抱き合わせならなおさらです。
東京では約3%の物件に付いてくる
ではどのくらいの数があるのか。
暮らしっく不動産がよくいくエリアで調べてみました。
対象とするのは以下の地域です。
新宿区、目黒区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区、板橋区、練馬区。
このような数字が出ました。
募集物件 | 消臭代あり |
48258 | 1450 |
(2018年12月19日現在。ATBBより暮らしっく不動産調べ)
業者間ネットで調べてみました。
約3%の物件に「消臭代」が付いている、というデータが出てきました。
賃料が安い物件、敷金礼金ゼロ物件などに多い傾向です。
本来はどっちの負担?
貸す側(大家さん)が負担するものではないの?と思う人も多いと思います。
全うに考えるとその通り。 借地借家法で考えてみても、貸す側(賃貸人、大家)が負担すべき内容です。
現に、ハウスメーカーが運営する賃貸物件では、「入居前クリーニング」というサービス項目が用意されていて、貸主負担で行われています。
さいごに
今回の件、アパマンさんのことはひとまず置いておいて。
問題の本質としては、賃貸の仲介手数料が時代に合わなくなっているところにあると考えます。
売買の空家問題では手数料を上げたように、賃貸の安い物件にも何かしら手を打っても良いのではないかと。
この部分、国交省がもう少し市場を把握して、何かしら手を打たないといつまで経ってもイタチごっこです。
このように、消臭代の他にも突っ込みを入れられそうなポイントはまだあります。
消火剤とか、最近どんどん高くなる更新料とか。
今回の件、「アパマン=悪質」ではなく、国交省の一部マーケティング不足による、エンドユーザーへのしわ寄せ的な見方のほうが、今後の不動産賃貸市場が良い方向に向かうと思います。
こういう部分でエンドユーザー(一般の人)がきちんと守られるような世の中になるよう、法整備をしてほしいと思います。
もう少し良い不動産取引に進化して、住み良い世の中になりますよう切に願います。
それではまた。