こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。
エンドユーザー様からのお問い合わせが増えてきております。
不動産の繁忙期に突入した事を肌で感じているわけですが、入居時期をヒアリングすると"3月入居希望"という方が非常に多いです。
以前にも何回か記事にしているのですが3月入居に時期を合わせた場合はまだまだお問い合わせとしては早いです。
1.賃料発生日は2週間から3週間後
都心部の多くの不動産会社では賃料発生日の多くは2週間から3週間後というところがほとんどです。
- 申込日から2週間以内
- 審査結果が出てから2週間以内
と多少の誤差は会社によってありますが、ほとんどがこの設定であることが多いです。
少し事情を鑑みて3週間としてくれるところもありますが、1ヶ月後でOKしてくれるところは全体の1割程度な印象。
この記事を書いている1/20に申し込みをした場合、2/3や2/10には賃料が発生するイメージを持ってください。
2.1ヶ月以上待ってくれる物件にはいくつかの要因が考えられる
以前に門伝のほうでも記事にしています。
入居日を1ヶ月以上待ってくれる物件は余り物ですよ
https://www.kurachic.jp/column/1890/
具体的には
- 長期間空いている(今後も埋まる見込みが低そう)
- 周辺に競合物件が少ない
- 築年数が極端に古い
- お風呂が無い、トイレが無いなど世の中のマス需要から少し外れている物件
であれば1ヶ月以上先の入居日でも待ってくれる可能性はあります。
沢山のエンドユーザー様とお話をさせていただきますが、初めての一人暮らし、特に、上京されてこれから住もうという方でこれらの条件の物件を望まれる方というのは非常に少ないです。誰しもが
- 駅からの夜道が明るく
- オートロックがあると安心で
- 2F以上で
- 設備が綺麗で(特に水回り)
- 日当たりの良い部屋で
- バス・トイレが別な部屋
を望まれます。誰しもが望むということは物件の競争力もあるので賃料発生日が伸ばせないという事に繋がります。
3.それでも申し込む人はいる
先日、他の不動産屋の方と話す機会があったのですが、2週間や3週間といった賃料発生日の基準があっても申し込む人は一定数いるという話を聞きました。
3月入居なので実際に住むのは2ヶ月後だったりするのですが、よくよく聞いてみると、住まない2ヶ月分の家賃を払っても契約している人がいるということでした。理由までは聞きませんでしたが、おそらくの予想としては
- 2月などの一番物件が動く時期に巻き込まれたくない
- 2,3月は忙しくて動けない
おそらくこのような理由かと思うのですが、住まない時期の賃料を払ってでも部屋をこの時期に抑えてしまいたいという気持ちからなのだと思います。
例えば家賃7万円(管理費込み)のお部屋だとすると住まない2ヶ月分の賃料14万円を払って部屋を抑えたということです。
ちょっともったいないような気もしますが、やり方の一つであることは事実ですね。
今日の日経新聞(電子版)に3月末から4月上旬の単身引越しの場合、5,000円の値上げをする記事が出ていました。
春の引っ越し値上げ 日通・ヤマト、単身向け5000円増
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25910360Z10C18A1TJ1000/
他の時期と比べても3月末から4月上旬の単身の引越しの場合5,000円高くなるようですが、引越しの予約を取る煩わしさ、物件が出た(退去した)そばから申し込みが入るスピード感に巻き込まれたくないという意味合いで、家賃はかかってしまうが早めに契約をしてしまうというのも選択肢の一つです。
4.二年後や四年後の事も考えよう
今見えている部分は二ヶ月先、三ヶ月先の予定だと思います。
賃貸の普通借家契約の場合、二年ごとに更新になることが多いのですが、大学生の場合だとあまり早い時期に契約をしてしまうと4年後に悩ましい事象が発生するおそれがあります。
- 大学4年の2月に更新時期
- 4月から現在の住居からは通えない遠いエリアでの就職
- 3月までは現在の家に住む必要がある
このような条件の場合、2月、3月の二ヶ月住むために更新料を支払う事になります。
更新料や火災保険料、家賃保証会社の支払いを考慮すると家賃の1.5倍、場合によっては2倍ぐらいの費用がかかります。
たった二ヶ月のために支払うには少々もったいない費用かもしれません。
5.先を見据えた計画をたてましょう
- 世間では不動産会社のCMが年明けから増えてきます。
- 不動産屋の営業スタッフの多くも"早く決めないとなくなっちゃいますよ"と煽る人もいます。
このような状況だとついつい焦って契約してしまいそうですが、彼らは2年後や4年後、あなたのお金の事の心配はしていません。
一日でも早く売上を出すということでしかありません。
そこには乗らずに自分の生活設計と実情に合わせた部屋探しをするのが一番だと思います。
根拠のない都市伝説にのってはいけません。
3月の物件探しは少し考える必要がありますのでご注意を。