こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。
湿度の高い時期になりビールが益々美味しい季節になってきました。もっぱら家で飲むことがほとんどですが、しばしば居酒屋で飲むこともあります。
ぼくの中では飲み屋で頼む飲み物の90%を超える飲み物です。(次に日が休みだったり機嫌がいいと日本酒とか焼酎もいくときもあります。)
その理由は下記のようなもの。
- 一年中
- 同じ風味
- 同じクオリティ
- 安定した価格
- 飲んだ杯数で次の日のインパクトが計算しやすい
大学生の時から色々な居酒屋や飲食店でビールを飲んできましたが、値段につられて入った居酒屋で美味しいビールを飲んだ記憶があまりありません。
失敗だったビールの例と削られたもの
色々なお店でビールを飲んできましたが、安さにつられて入ったお店で飲んだビールで失敗だったなぁと思った例が下記のようなもの。
- サーバーやグラスの洗浄が雑(綺麗なものは泡立ちも風味も全く異なります。)
- 大人数で行くとピッチャーでビールが提供される
- ぬるい
- ビールと聞いていたのに発泡酒が出てくる
- とにかく注ぎ方が下手
個人的な感覚としては生ビール中サイズ500円を切ってくると上記のようなお店が増えてくると感じています。
ものの道理で考えれば当然のことで、メーカー(問屋)からの仕入れ値に対して何かを削ったからこそ実現できる低価格なわけです。
これはビールに限らずともみなさんがお勤めの業界でも当然のことかもしれません。
先ほどの失敗だったビールの例でいうと削られたものは何になるでしょう。
- サーバーやグラスの洗浄が雑→メンテナンス費や人件費
- 大人数で行くとピッチャーでビールが提供される→人件費や手間賃
- ぬるい→電気代
- ビールと聞いていたのに発泡酒が出てくる→ほとんど詐欺(別物)
- とにかく注ぎ方が下手→研修費や人件費
どんなに不味くてもビールのような風味で酔えればいいという人には安いほうがいいかもしれませんが、ちゃんとしたビールを飲みたい人にとっては上記のようなところでコストを下げられてしまうともはや満足度は低いですね。
そんなわけでぼくの中では居酒屋で生ビール中サイズは500円というのが基準になっています。
ものの相場を知っておこう
出典:総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)2017年4月 第二表 主要品目の東京都区部小売価格【2016年5月~2017年5月】
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001181803#TOP
そのものが安いのか高いのか、食べられればいいのか(使えればいいのか)、美味しく食べたいのか(長く使いたいのか)、という判断材料は今ではネットの口コミを利用するという方法が多いわけですが、モノの相場を知っておくのも大切と考えます。
安かろう悪かろうとまではいいませんが、500円のものが350円で出てたら、何かしら残念な要素が一つはあるのではないか?と頭に入れておくという意味です。
総務省 統計局
総務省統計局では小売物価統計調査を行っています。
調査方法は少々複雑で、エリアによる差、スーパーと小売店による差など多角的な調査を行っているので、一概にこの商品は何円と言い切れるものでもないのですが下記の要領で調査を行っているとのこと。
1.調査の目的と沿革
小売物価統計調査は,国民の消費生活上重要な商品の小売価格,サービス料金及び家賃を全国的規模で小売店舗,サービス事業所,関係機関及び世帯から毎月調査し,消費者物価指数(CPI)その他物価に関する基礎資料を得ることを目的として,昭和25年6月から実施している。
出典:総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)より一部抜粋
http://www.stat.go.jp/data/kouri/doukou/1.htm
2.調査の対象
小売物価統計調査は,一般の商品の小売価格又はサービスの料金を調査する「価格調査」,家賃を調査する「家賃調査」及び宿泊施設の宿泊料金を調査する「宿泊料調査」に大別される。
価格調査及び家賃調査については,全国の167市町村を調査市町村とし,各調査市町村ごとに,商品の価格及びサービス料金を調査する価格調査地区(約27,000の店舗・事業所)と,民営借家の家賃を調査する家賃調査地区(約28,000の民営借家世帯)を設けている。
また,宿泊料調査については,全国の99市町村から約320の調査旅館・ホテルを選定している。
出典:総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)より一部抜粋
http://www.stat.go.jp/data/kouri/doukou/1.htm
3.調査品目
各調査品目は,一定の銘柄(基本銘柄という)を指定して調査する。ただし,基本銘柄の出回りが少ない場合には,その市町村の実情に即して出回りの多い銘柄(市町村銘柄という)を定め,これを調査する。
出典:総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)より一部抜粋
http://www.stat.go.jp/data/kouri/doukou/1.htm
かなり細分化された調査方法ではありますが、要は一定のルールに従い、小売の価格を調査して発表しているということのようです。
お店によって大小あるかとは思いますが、ものの値段を知るうえで一定の役にたつということは間違いなさそうです。
東京都区部の小売価格
瓶ビール
(2171)ビール(居酒屋におけるビール,淡色,中瓶、500mL入り) | |
2016年5月 | 555円 |
6 | 555円 |
7 | 555円 |
8 | 551円 |
9 | 551円 |
10 | 555円 |
11 | 553円 |
12 | 553円 |
2017年1月 | 554円 |
2 | 554円 |
3 | 554円 |
4 | 561円 |
5 | 561円 |
出典:総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)主要品目の東京都区部小売価格【2016年5月~2017年5月】
より一部抜粋のうえ暮らしっく不動産独自に表を編集
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001181803
居酒屋における瓶ビールの月ごとの価格表です。
550円以上というところでしょうか。これを基準として安かった場合は、お店の場所代が安いか、他の食べ物や飲み物で利益を出しているかという検討をつけることができますね。
やきとり ねぎま
(2172)やきとり 居酒屋におけるやきとり,ねぎま,1本売り,並 | |
2016年5月 | 158円 |
6 | 158円 |
7 | 158円 |
8 | 154円 |
9 | 154円 |
10 | 158円 |
11 | 158円 |
12 | 158円 |
2017年1月 | 158円 |
2 | 158円 |
3 | 158円 |
4 | 156円 |
5 | 156円 |
出典:総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)主要品目の東京都区部小売価格【2016年5月~2017年5月】
より一部抜粋のうえ暮らしっく不動産独自に表を編集
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001181803
こちらも居酒屋にはかかせないメニューであるやきとりの価格です。
調査品目として"ねぎま"と書いてあったのが面白いポイントでした。
これより安ければ、よほど仕入れが安い肉を使っているか、標準的な一人当たりのスペースよりも狭く設計をして客の回転率を上げているか、人件費が安いか、業務用焼き鳥をチンしているかと、何かしらのコストダウン要素があるのかなと想像ができます。
システムバス
(3101)システムバス(2017年3月に銘柄変更有りとのこと)
戸建住宅用(寒冷地用は除く),一階用,〔サイズ〕1.0坪(1616),〔壁〕一面アクセント張り(パネル),〔床〕速乾;断熱構造,〔洗い場水栓〕回転式,〔浴槽〕材質:FRP(保温構造付き);満水容量:260~265L,カウンター付き,特殊機能付きは除く,「Arise Mタイプ」,「Arise Zタイプ」,「サザナ HSシリーズ Tタイプ」又は「サザナ HSシリーズ Sタイプ」 |
|
2016年5月 | 570,615円 |
6 | 562,731円 |
7 | 562,731円 |
8 | 562,731円 |
9 | 562,731円 |
10 | 562,731円 |
11 | 562,731円 |
12 | 562,731円 |
2017年1月 | 558,789円 |
2 | 558,789円 |
3 | 558,789円 |
4 | 554,202円 |
5 | 554,202円 |
出典:総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)主要品目の東京都区部小売価格【2016年5月~2017年5月】
より一部抜粋のうえ暮らしっく不動産独自に表を編集
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001181803
戸建住宅で使われるシステムバスの価格も書いてありました。
2017年3月に調査する品目が変わったとのことですが、上記の仕様のものだと50万円ぐらいすることがわかります。
商品の写真は著作権の関係上のせることはできませんが、家をこれから建てようと考えている人の参考になればと思います。
ちなみにこれはあくまでもユニットバスの値段であって、組み立て取り付け工賃は入っていないようです。
大工の手間賃
(3172)大工の手間賃 家屋修理手間代,常用1人分 1日分 |
|
2016年5月 | 19,467円 |
6 | 19,467円 |
7 | 19,467円 |
8 | 19,467円 |
9 | 19,467円 |
10 | 19,467円 |
11 | 19,467円 |
12 | 19,467円 |
2017年1月 | 19,467円 |
2 | 19,467円 |
3 | 19,467円 |
4 | 19,467円 |
5 | 19,467円 |
出典:総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)主要品目の東京都区部小売価格【2016年5月~2017年5月】
より一部抜粋のうえ暮らしっく不動産独自に表を編集
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001181803
こちらは大工さんの手間賃。
大工さんの中でも職種や親方かそうでないかで値段も変わってくるのですが、19,467円という金額が算出されています。
えっ?大工さんってそんなにもらえるの?と思うかもしれませんが、手取りがこんなにもらえるわけではないですよ。
会社がきちんと取り分をひいた金額が支給されるのが現実です。
ひどい現場になると元請けが請けた金額が19,467円そこから数千円ひかれて孫請けへそこからまた数千円ひかれて実際に働いた人のお金という現場もあります。
何年も前になりますが、軽作業1日9,000円!という言葉にひかれていった日雇いの現場がまさにそのような現場でした。(全然軽作業じゃなかった)
さいごに
この仕事をしていると、値段どおりだなと思うことが多々あります。
家賃相場より高ければ設備やサービスがしっかりとついており、やはり便利・快適という要素が大きくなります。
逆に家賃相場よりも安ければ、建物のクオリティが低かったり(建築基準法は守られていても最低限でしかないという意味です。)、場所が悪かったり、狭かったりと何かしらの理由があるもの。
何も気にしないので寝れるだけでいいという人にとっては家賃相場よりも安い物件というのはお得かもしれませんが、みなさんそれなりに"欲"というものがあると思います。
家賃に限らず、リスクを少なく、その"欲"を満たすためにはまず、そのモノやサービスがいくらぐらいするものなかというのを知るところからではないでしょうか。
しかしながらさすが国家機関ですね。なんでもデータ化されてますね。