住んでいる地形の成り立ちを知れる国土地理院のサイト
こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。
自分が住んでいる土地の成り立ちや性質、かつてどのような場所であったかというのを気にしたことはありますでしょうか。
NHKの"ブラタモリ"を視聴している人であれば興味を持って土地の成り立ちを考える人もいるかもしれません。
かつては専門家に聞いたり、図書館で調べたりという方法でしたが、今ではネットを利用しておおまかな土地の成り立ちを調べることができます。
自然地形の成り立ちと人口地形の成り立ち
地形には二種類の地形が存在します。自然に形成された自然地形と人が手を加えて形成された人口地形というものです。
この二種類をみやすく地理院地図に落とし込んだものが国土地理院のサイトで調べられるサービスを3/29に公開しました。
(一度クローズして再開したようです。)
http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/bousaichiri41016.html
自然地形
自然地形を見てみます。
例として高田馬場駅周辺を見てみます。
高田馬場駅早稲田口の写真です。
線路が高架化されており、駅周辺は坂の下の部分にあたります。
標高で考えると低いというのはわかっていましたが、この国土地理院のmapで見てみると緑の部分になります。
"氾濫平野"と記載されています。
"土地の成り立ち 起伏が小さく、低くて平坦な土地。洪水で運ばれた砂や泥などが河川周辺に堆積したり、過去の海底が干上がったりしてできる。"
自然災害リスクについても記載があります。
"この地形の自然災害リスク
河川の氾濫に注意。地盤は海岸に近いほど軟弱で、地震の際にやや揺れやすい。液状化のリスクがある。沿岸部では高潮に注意。"
液状化のリスク?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、日本に住んでいる以上なんらかのリスクはあると考えます。
きちんと教えてくれるだけ親切ですね。
高田馬場駅から西側に歩いて行くと坂になっています。
けっこう急な坂になっているのですが、地形の成り立ちとしてはどうなっているのでしょうか。
台地・段丘
出典等
土地の成り立ち 周囲より階段状に高くなった平坦な土地。周囲が侵食により削られて取り残されてできる。
この地形の自然災害リスク 河川氾濫のリスクはほとんどないが、河川との高さが小さい場合には注意。縁辺部の斜面近くでは崖崩れに注意。地盤は良く、地震の揺れや液状化のリスクは小さい。
台地になっているようです。
台地のキワを歩いてみました。
台地の上にのぼるために急坂になっています。
暮らしっく不動産のある土地も見てみます。
この地図では細かな枝番までは指定ができないのですが、氾濫平野と台地・段丘のキワであることがわかります。
実際に道路を挟んだ反対側からすぐに坂になっており台地のキワであることがわかります。
人口地形
出典:国土地理院 人口地形図
自然地形だけではなく人口的に手を加えた地形かどうかもこのmapではわかるようです。
暮らしっく不動産のある土地は丁度そのキワですね。自然地形と人口地形の間です。
その台地のキワにある土地の種類としては下記のようになっていました。
"盛土地・埋立地
土地の成り立ち 周囲の地表より高く盛土した土地や、海水面などの水部に土砂を投入して陸地にしたり、谷のような凹地を埋め立てて造成した土地。
この地形の自然災害リスク 高さが十分でない場合には浸水のリスクがある。山地や台地では降雨・地震により地盤崩壊のリスクがある。低地では液状化のリスクがあり、海や湖沼・河川を埋め立てた場所では特に注意。
上記は一般的な自然災害リスクであり、個別の場所のリスクを示しているものではありません。"
盛り土したようです。
近くの川です。
川底がこの高さなので盛り土をして現在のレベルまで持ってきたのかもしれません。
(もしくは川底をもっと深くするという方法もとれますね。)
おまけ
出典:国土地理院 自然地形図
文京区の自然地形図を見てみました。
マンジマークはお寺のマークなのですが、お寺は台地の上に多いですね。
昔からお寺のある土地は安全なんていいますが、あながち間違っていないかもしれません。
もちろん氾濫地にお寺が多い場所もあるのですが、このエリアにかぎっていえば台地の上ですね。
お寺が近い=お墓も近い可能性も多いにあるのですが、それだけご先祖様を大切にしてきたということなのかもしれません。
結論:土地の成り立ちがお手軽に見れるのは素晴らしい
東日本大震災では液状化現象が話題になりましたが、自分の土地がどのような成り立ちなのかを知る方法はなかなかありませんでした。もちろん家を建てる時などは入念な調査が必要になりますが、気になったので調べてみるといった使い方ではこの精度で充分かと考えます。
知りたいという興味を満たしてくれる素晴らしいツールと考えます。
気になった方はご自宅のエリアを調べてみてはいかがでしょうか。
国土地理院
ベクトルタイル 地形分類
http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/bousaichiri41016.html