こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。
メディア出演、3月入居のお客様の手続きも一段落しつつあります。
さて、たくさんのお客様と内見に行かせていただくのですが、部屋が決まる人と決まらない差はなんだろうかと考えてみました。
部屋探しは決断の連続
スポーツでも音楽でもいいのですがちょっと想像してほしいのです。
例えば、サッカーであれば、周りの状況を瞬時に判断して、シュートなのかパスなのかドリブルで追い抜くのかを決断しなければなりません。
音楽でいえばみんなと演奏している一定のテンポの中で決まったメロディーを正確なピッチで決まった拍数でつむいでいかなければいけません。
どちらにも共通して言えるのは悩んでいる時間がないということ。もっというと悩んでもいいけど瞬時の決断力や判断力が問われるということです。
プロの多くはそのシミュレートを日頃から行って体に覚えさせているわけですが、これは家探しにも同じ事がいえます。
演奏というのは決断の連続作業。
決断を誤ればそれは不快な音として出るのです。それなりの訓練とセンスがいります。
物件情報や内見に行くと判断すべき要素がたくさんある
家探しに慣れていない人であれば、間取り図を見たり内見に行ったりすると判断材料が多すぎて判断しきれない状況に陥ることがあります。
- 掘り出し物件がないという現実
- 家賃相場が土地の値段で決まっているので希望のエリアに住めない現実
- 100%の希望条件を満たしていない現実
- 初期費用が思いの外かかってしまいそうでお金が足りるのか?と思う現実
- 連帯保証人の問題
- 物件はいいのに周辺環境が気になってしまった現実
- 予算内で物件も気に入ったのに余計な費用がかかってきてしまう物件の現実
- 最上階に住みたいのに1Fしか空いてない現実
- A物件のいいところはここ。B物件のいいところはここ。でも決定打にかけるので決めきれない現実
- etc
でも、賃貸だとこれぐらいの判断材料で済むからまだ楽なほうです。戸建てを建てようなんて思ったらこの何倍も判断材料が増えます。
- 各設備のランクや色(当然いいものは値段がはる)
- 外壁の色
- 床板の種類
- 近隣との中の良さ
- 土地の権利関係
- ローンの問題
- 税金関係
- 資金の問題
- etc
戸建の場合は部品点数が多いのでそれらの多くを自分で決めなければいけません。
やっぱり、これいいな!と思うものは値段もそれなりにします。限られた予算の中でどこに比重をかけるのかというのはとても大事。書斎がほしい!広々としたキッチンがほしい!ガーデニングができるような庭がほしい!シアタールームがほしい!と最初は言っていた人も段々とその夢が小さくなっていきます。
一生に一度の買い物と言われる家ですら多くの夢をあきらめなければいけないのです。
工場に発注する関係もあるのでそこまで長い時間悩むことはできません。これも決断の連続です。
予算がいくらでもあればいいですが限られた予算でどこに比重を置くかは決断の連続です。
さて、少し話がそれたので本線に話を戻します。
賃貸のメリットは住み替えがきく
賃貸のメリットは住み替えがきくというところです。
住んでみて気に入らなかったら次回の引越しの時に参考にすればいいのです。
あくまでも部屋を大家さんから借りているという状態。自分が設計してもなかなか満足のいくものはできづらいわけですから、人が企画、設計、管理しているもので満足するのはなかなか難しいです。
100%の満足度を求めるといつまでたっても引越しができません。
これは、理想の相手を探すのと発想が似ていますね。
佐々木希さん、石原さとみさん、有村架純さんレベルの物件を探しているといつまでたっても見つかりません。
同じくして西島秀俊さん、向井理さん、ディーンフジオカさんレベルの物件もありません。
結婚相手は乗り換えるのは大変ですが、物件探しは住み替えがきくのがメリットです。
しかも恋愛や結婚と違って基本的にはあとぐされがありません。なんと気楽なものでしょう。
賃貸は一生を共にするわけではないので、気に入らなければ住み替えてしまえばいいのです。
自分のスペックを考える
こだわりが強すぎると相手ができないのと同じで、物件もこだわりが多すぎると決まりません。
年収1000万円超えてる人で、束縛が強くなくて、話を聞いてくれて、容姿端麗で浮気しない人etc
求め始めたらキリがないスペックですが、そういう人がどこにいるのかを考えてみます。
年収1000万円を超えているということですから、それなりの社会的な地位、それなりの仕事の忙しさと想像されます。彼らが行くのもそれなりのスーパー、それなりのジム、それなりの洋服屋、それなりの遊び場があるわけで、赤提灯の小汚い居酒屋にいりびたっていたり、見てくれだけで味の不味いダイニングバーに現れる確率は低いと言えます。
家に置き換えてみます。
自分の収入が月収20万円なのに家賃15万円クラスの部屋を要望してもそれは無理な話です。
月収20万円ですと入り浸るほど高価なお店に行くこともできませんので(年に数回は行けるかもしれないけど貯金やボーナスを使わないと無理ですよね。)
あの設備もこの設備もつけて、駅近で、高層階で角部屋で。。。
もちろん大家さんや保証会社による審査も通るわけがありません。
このことから言える大事なこと。
自分のスペックを知ること
自分が現状無理なく出せる家賃がいくらぐらいで、家賃相場からみてこのエリア、もしくは、このぐらいの設備の部屋なら住めるというスペックを知ることです。家賃相場に関しては不動産屋さんに聞いてもいいですし、ネットにも山ほどあります。
こんな景色を眺めながら一杯2000円もするビールを飲めるような人にはなかなか会えませんし行けません。
集う人たちもハイクラス。
100%を求めない
自分の中でルールを作れば作るほど選択肢を減らすことになってしまいます。
条件面に関しては厳格なルールを作るのではなく優先順位をつけるようにしましょう。
その中で何点を満たせば合格なのか?というのも大事です。
50点なのか70点なのか80点なのかということはとても大事100点を求めているといつまでたっても決められません。
100%を求めてはいけません。(自分に言い聞かせている)
先に告白した者勝ち
おっ!これは合格点な物件!と思って、いざ申し込みをしようとしても一応、冷静になるために一度家に持ち帰りますというケースをよく見かけます。たしかに"一度冷静になる。"というのはとても大事です。
ですが、一晩も冷静になっていたのでは遅い場合が多々有ります。
賃貸の申し込みは物件を管理している不動産屋に申込書をFAXした時点で順番が決まります。
恋愛でいえば告白するかしないかですね。他の人も狙っていた場合、一晩も考えていたら先に越されてしまいます。賃貸の場合は二番手に申し込んだ人が一番に繰り上がることはなかなかありません。先着順です。
特にこの3月、4月というのは地方から来られて1日で決めないといけない人も多数。
場合によっては先行申し込みといって、前の居住者がいる状態なのに部屋の中を見ないで申し込みをする方もいらっしゃいます。
そうすると部屋を見てから決めると思っている人からすると、手の出しようがありません。
物件をゲットするために、あの手、この手でせまるのです。
素早い決断力が試される瞬間です。
物件は星の数ほどありますが、自分に合っているかどうかは別問題。条件のいい物件は早い者勝ちです。
情報は提供しますが、無理強いはしません
恋愛と賃貸物件をひっかけて決断力が大事という話を書いていきました。
素早い決断力が求められるのですが、暮らしっく不動産では無理に告白させるようなことはしません。
相手の情報は提供できますが告白するかしないか決断するのはお客さん自身です。付き合うのもお客さん自身です。物件紹介したんだから、絶対今日決めてくださいとは言いません。
一晩寝て考えたい。と言われれば、どうぞ。と言います。
そこで埋まるか埋まらないかは運次第ですが、最後に決断するのはお客さん自身だからです。
さいごに
ネットには情報があふれています。
それらを熟考して慎重に物件を探すのもおおいにけっこうですが折角の好機を逃すということにもつながりかねません。最後は野生の勘がものをいう時もあるのです。
自分が住むことがイメージできるかどうか?この相手とつきあうことが想像できるかどうか?
そんな曖昧な感覚が決め手になることもあります。
神経質になりすぎるのも良かったり悪かったりですよ。
それでは。