こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。

いい物件に住みたいと思うのは誰しもが思うことですが、一番大事なことは何でしょう?
一番重要なのは"不動産を見る目を養うこと"です。
初めて部屋探しをする人にとって間取り図や間取り図に書かれている言葉は意味不明かもしれません。

不動産を見る時には大きくわけると4つの目が必要です。

1.周辺環境を見る目
2.相場を見る目
3.間取り図を見る目
4.契約内容を見る目

1.周辺環境を見る目

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(C)google

高田馬場4丁目付近を中心にした写真です。
厳密にいうとgoogle earthという立体地図を出せるgoogleが出しているアプリを使っています。
緑色が山手線で左奥に見えるのは新宿の高層ビル群、手前方向が池袋方面です。

ピンク色をした線は大通りです。
よーく写真を見てみるとわかるのですが、ピンク色の大通り沿いには比較的高層ビルが立ち並んでいるのがわかるかと思います。
ここからは連想ゲームです。自分の想像力と経験をもとに考えてみましょう。


大通りから想像できること

大通りから想像できることを書き出してみます。

  • JRや地下鉄駅からのアクセスが比較的いい
  • 人通りや車通りが多い
  • 商売をやりたい人にとっては大通り沿いで商売をやると儲かる
  • 1Fに店舗が入っている傾向がある
  • みんな大通りで商売したいので沢山人が入れるように高層ビルにしておく傾向がある
  • 高層階には住めるかもしれないが大通り沿いなので夜中でもうるさいかもしれない
  • 高層ビルということは鉄骨やRCの構造が多い
  • アクセスが良いということは家賃が高いかもしれない
  • 夜道は明るい



こういう風に想像できることを挙げていきます。


この逆も考えてみます

大通りじゃないところから想像できること

  • 夜道は暗いかもしれない
  • 住宅地ということは道が狭いかもしれない
  • 駅からのアクセスが遠くなるということは家賃が下がり部屋の設備がよくなるかもしれない
  • 住宅地ということは高い建物が少ないので木造の住宅も多いかもしれない
  • 夜は静かそうだ

こんな感じで思いつくかぎりあげていきます。
不動産屋だからそんなこと知っているのだ!素人にはわからない!と思われる方も多いかもしれませんが、注意して街歩きをしたり、google earthのようなアプリを使うとどのような街づくりがなされているのかがよくわかります。

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(c)google
(c)gridscapes.net



以前にご紹介したgoogle earthのプラグインを使えばこんな地形図を見ることもできます。

※参考記事

坂の上と下ではこんなに違う物件探し |  高低差を考える

https://www.kurachic.jp/column/855/

高低差を見てみると、高田馬場駅の近くは神田川が流れているのでそこの部分は谷になっています。
地形を気にする人にとってはありがたいソフトです。
ブラタモリ的な視点ですね。


ちょっと特殊なソフトですが、無料で公開されているので誰でも使うことができます。
不動産屋専用とかいうわけではありません。

ポイント

周辺環境というと、近所のスーパーやコンビニや駅までの距離を気にしがちですが、もちろんそこも大事なのですが、自分が住みたいと思っているエリアや建物がどういう傾向の場所なのかということを把握しておくといいと思います。住宅街?商業地?というところです。もっと気になる人は地形も事前に調べておくと、住みたい街が絞れるかもしれません。

人によっては治安を気にする人もいますね。
これも一度記事にしています。

東京23区で治安から考える住みよい街とは?

https://www.kurachic.jp/column/1006/

先ほど書き出してみたことから考えると
「高層階で静かな立地」
というのは都内ではなかなか難しいリクエストです。そうなると物件数が大きく減ってしまいます。
選択肢を少なくしてしまうのはちょっと損ですね。

2.相場を見る目

「港区か中央区でオートロック付き、風呂・トイレ別、25m2以上、駅から徒歩5分で4万円で住みたいです。」
たまーにこういうリクエストを見かけるのですが、相場から考えてもありえないと思ってもらったほうがいいです。ネットにあったとしたらおとり物件の可能性が高いです。

というわけで、相場をみる目を養うことも大事です。
もちろん暮らしっく不動産でも中央線と山手線の設備ごとの家賃相場については以前にコラムで書いています。

山手線の家賃相場まとめ
https://www.kurachic.jp/column/1049/

中央線の家賃相場まとめ
https://www.kurachic.jp/column/1019/

もちろん暮らしっく不動産のサイトだけでなく、ネットで検索すると山ほど相場に関して書かれているサイトがあります。そういうところを参考にして、この街だと自分の給料でも住めるかも?と検討するようにしましょう。
ちなみに相場よりも安い物件というのは築年数が古かったり、設備がぼろかったり、狭かったりと何かしら気になるところが出てくると思います。

また、都心部から離れれば離れるほど家賃が安くなり、設備がよくなるという話もコラム化しています。

新卒の人の部屋探し。給料から考える家賃で住める物件はどんな物件?

https://www.kurachic.jp/column/1023/

大家さんの気持ちになって考えてみてほしいのですが、理由もなく相場よりも安くするメリットはどこにあるでしょうか?貸すほうとしては少しでも建築資金を回収したい、もしくは貯蓄にまわしたいと思っているはずです。
そこを相場よりも安くしなければいけないとしたら、何かしら平均値に満たない部分があるからだと考えるのがいいかと思います。

3.間取り図をみる目

間取り図を見る目も大事です。



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これはこの記事を書いている2/20現在募集している暮らしっく不動産の物件。(2016年3月5日に終了しました。)
物が多いひとであれば18m2だと狭いかなぁとか、自分の暮らし方だと遮音性から考えてRCがいいのかなぁとか、独立洗面台があったほうがいいのかな?とか、料理が好きだけどIHクッキングヒーターで満足できるだろうか?etc間取り図からわかることがたくさんあります。

広さの感覚は下記コラムでも一度書いてます。

平米と畳と坪。広さの単位と部屋のお話

https://www.kurachic.jp/column/1001/

構造の違いや設計についても書きました。

木造、鉄骨、RCの構造の違い

https://www.kurachic.jp/column/994/

賃貸物件の騒音問題。部屋選びは構造でなく、設計!

https://www.kurachic.jp/column/983/

設備系や部屋選びのポイントも書きましたね。

2口コンロ物件は少ない。1口コンロでもどうにでもなります!

https://www.kurachic.jp/column/1000/

日当たり良好な部屋

https://www.kurachic.jp/column/968/

角部屋の盲点

https://www.kurachic.jp/column/910/

間取り図からだけでもわかることが沢山あります。
このあたりの記事を読んでいくと自分にあった部屋がどういうものなのかが見えてくるかと思います。
間取り図は読んで慣れるしかありません。

もうちょっとハイレベルに部屋を考えたいという人は部屋に家具を置くシミュレートをしてもいいのです。

引越し前におおまかな家具配置をしよう

https://www.kurachic.jp/column/798/

個人的な話になりますが、ぼく自身は戸建ての住宅営業からはじまって工事現場職人、不動産屋というながれで仕事をしてきました。図面を読んだり簡単な設計をしたり設備について学んだ営業時代。その知識をもって施工してきた職人時代。そして今は、その知識をフルにいかして不動産屋です。最初はまったくの素人でしたが図面を毎日みているうちになんとなく見えてくるようになります。実家が建築屋とかでもないのに読めるようになるというのはやはり慣れ。図面と実物とを何度も見ているうちに色々と想像ができるようになったのです。

間取り図を見て、内見に行ってを繰り返していると何となくイメージがつくのではないでしょうか?

4.契約内容を見る目

そして最後に出てくるのが契約内容を見る目です。

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  • 鍵交換費用や消毒費や24時間サポートや町会費といった費用があるのかないのか?(まれなケースだと退去時に立ち会い費用を請求してくる管理会社もあります。)
  • 退去の告知が何ヶ月前なのか?
  • 連帯保証人がいても保証会社は必須なのか?
  • 家財保険の費用は?

上記のような備考欄に書いてあることを見る目が大事です。
家賃が一見安く見えても契約期間である二年間から月額で計算したら案外高い物件も存在します。
実質の賃料がいくらなのか?ということを気にするようにしましょう。

こちらもいくつか記事があります。

いい部屋探しは、「契約内容」と「条件」の見極めが大切!

https://www.kurachic.jp/column/766/

良い契約と悪い契約。備考の落とし穴に気をつけよう!

https://www.kurachic.jp/column/886/

さいごに

4つの目をご紹介しました。
間取り図を読むのが好きなひと、細かな備考欄を読むのが得意な人、いろんな人がいますがトータルで考えられるようになればしめたもの。
少しだけいつもとは違った意識で街を歩いたり物件情報を見てみると、4つの目が養われていきます。

それでは!